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レイチェル・カーソンの遺言

レイチェル・カーソンの遺言」共育講座(2019後期)が開講される。

11月9日ブラザーミュージアムにレイチェル・カーソン日本協会会長の上遠恵子さんをお迎えし、なごや環境大学共育講座「レイチェル・カーソンの遺言」が開催された。

上遠会長を東海フォーラムとして名古屋へお迎えしたのは、2018年5月27日「レイチェル・カーソンのつどい2018」以来2度目。
上遠会長は1929年生まれですから、今年は90歳超え。しかし元気一杯。この日は午前中に他の会場でのご講演を済まされ、共育講座はこの日2本目の講演になります。しかし写真のように表情は生き生きと元気一杯。
上遠先生

はじめに映画「レイチェル・カーソンの感性の森」を鑑賞し、その後ご講演。最後に参加者のみなさんからご意見と質問、回答をいただきました。
映画では数々の批判にさらされながらも決して屈することなく、人類の健康と環境の危機を訴えたレイチェル・カーソンの姿を描いていました。この姿は、現在の地球環境危機を訴えているスェーデンの少女グレタさんと重なるものがありました。
 
1965年“センス オブ ワンダー”では、
 地球の美しさについて、深く思いを巡らせる人は、生命の終わりの瞬間まで、
生き生きとした精神力を保ち続けることができるでしょう。
 鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾の中には、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘が隠されています。 自然がくりかえすリフレイン —— 夜の次に朝が来て、冬が去れば春になるという確かさーー の中には、かぎりなく私たちを癒してくれるなにかがあるのです。

そうか、上遠会長の元気は「センス オブ ワンダー」を持ち続けることになるのか!

レイチェル・カーソンは、DDTなどの有害化学物質への警鐘とともに放射性物質への危機も訴えています。
有名になった1963年10月18日サンフランシスコでの講演「環境の汚染」です。

★第三に、放射性物質による環境汚染は、明らかに原子力時代とは切り離せない一側面です。それは核兵器実験ばかりでなく、原子力のいわゆる「平和」利用とも切っても切れない関係にあります。こうした汚染は、突発的な事故によっても生じますし、また廃棄物の投棄によっても継続的に起こってもいるのです。私たちが住む世界に汚染を持ち込むという根底には、道義的責任があります。それは、自分の世代ばかりでなく、未来の世代に対しての責任です。
当然、私たちはいま現在生きている人々の肉体的被害について考えます。しかし、まだ生まれていない世代にとっての脅威は、計り知れないほど大きいのです。彼らは、現代の私たちが下す結論にまったく意見をさし挟めないのですから、私たちに課せられた責任は極めて重大です。★
この映画の日本での公開が、2011年東日本大震災の直前だったのはなんとも言いようがありません。
2018つどい講演記録も併せてご覧下さい。
http://carsontokai.blog.fc2.com/blog-entry-10.html 
遺言会場

この日も講演終了時には30名を超える来場者のみなさんと上遠会長と記念写真に納まる風景がみられました。また、関東・関西フォーラムからの参加者をはじめ遠方長野県からの参加者もありました。ありがとうございました。

次回の講座は「干潟は残った、今」と題して、20年も前になりましたが、藤前干潟はどのようなことがあって保全されたのか?を振り返り、SDGs未来都市なごやの今を考えます。
11月30日(土)14:30からブラザーミュージアムです。

人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれるのは、「センス・オブ・ワンダー」(神秘さや不思議さに目を見張る感性)をどこかで忘れてしまったのかもしれませんね。
持続する地球になくてはならない、生があって死があるリフレイン。そこにわたしたちをいやしてくれる何かを感じる感性を私たちはその日までには獲得したいものです。
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