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カーソンが残してくれた藤前干潟・・東海フォーラム事務局から

事務局を担当しています加藤と申します。今年の3月まで福島除染の仕事に従事し名古屋へ戻ってきたところです。
事務局はこのような場所に他団体とシェアさせていただいています。名古屋駅前のとても便利な場所です。会議の開催できるスペースもあります。
IMG_1445_convert_20180501110858.jpg 事務所入り口から名古屋駅前を見る

 伊藤代表がレイチェル・カーソンに触れあい始めていた少し前の1998年ころ、名古屋市は大きな環境問題を抱えていました。名古屋港にある藤前干潟を埋め立ててごみ処分場を建設する計画を立て、環境アセスメントの手続きに入っていたからです。市職員であった私は環境アセスメントの手続きを担当しておりましたが、この手続きは世界中にとんでもない程の大議論を巻き起こすことになりました。この干潟がシギ・チドリの東アジアオーストラレイシア渡りルートの中心にあり、日本有数の渡り鳥の飛来地になっていたからです。この環境アセスメント手続きには世界中から意見が寄せられることになりました。(その数は日本国内から40通、海外からは20通にも上った)この干潟埋め立て問題に対する意見の背景にこそ、レイチェルカーソンが言う「鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘がかくされています。自然がくりかえすリフレインー夜の次に朝が来て、冬が去れば春になるという確かさーそのなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがある」があったことは明らかです。
環境アセスメントを巡る世界的な議論を受けて、1999年名古屋市は埋めたてを断念し、ごみ減量へ施策を大きく舵を切ることになりました。

埋め立て断念とごみ施策の大転換の結果、その後の名古屋市の埋め立てごみは大幅に減り、処分場の新設は当面必要なくなりました。レイチェルカーソンが渡してくれたバトンのお蔭で名古屋市の環境は守られたのです。

今日から5月です。5月初めの藤前干潟では今、まさにたくさんのシギ・チドリが栄養を蓄えシベリアへ旅立とうとしています。
photo002_convert_20180501111934.jpg IMG_1434_convert_20180422124123.jpg   
レイチェルカーソンの言葉は今も生きています。

5月27日は東海フォーラム最初のイベントです。
レイチェルカーソンのつどい2018
@名古屋市キャッスルプラザホテル 名古屋駅前
5月27日(日)午後2時〜
講演1 「レイチェルカーソンが伝えたかったこと」上遠恵子
講演2 「世界は再生可能エネルギーの時代に向かう」高村ゆかり

参加費 500円です。
このブログ右側のフォームでも申し込みができます。

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Theme: 社会教育
Genre: 学校・教育

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