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環境問題あれこれ

2023共育講座 環境問題あれこれ
2023/12/09 レイチェル・カーソン日本協会東海フォーラムによる「なごや環境大学2023後期共育講座」が開講されました。

2023後期講座の第2回は、「環境問題あれこれ」です。今日の地方行政が抱えるさまざまな環境問題を考えます。
講師は、元名古屋市環境局環境都市推進監須網正人さんです。
講師
講師の須網さんは長年にわたって名古屋市の環境行政を先頭に立って推進されてきており、その経験を踏まえての名古屋市の環境行政の課題とこれからを展望される講義になりました。
詳しい講義資料(PP資料)、配布資料(①名古屋市次期総合計画 ②第4次名古屋市環境基本計画 ③生物多様性なごや戦略実行計画2030 ④名古屋市さんあーる(3R))などとともに
今日の名古屋市の環境行政の抱える課題と新たな視点による展望を以下のようにわかり易く展開されました。
1. はじめに
2. 都市における生物多様性保全の取り組み
3. プラスチック問題への対応
4. SDGsへの取り組み
5. ごみ減量に向けての更なる取り組み➡大量消費社会からの脱却

テーマが環境問題で、私たちにとって身近な問題で関心も深かったこともあり、講義の締めくくりには多くの質問議論がありました。

1.はじめに
名古屋市の環境行政は、「市民の命と暮らしを守る」ことを原点に地球の持続可能性を維持する視点を持ちながら、地域の快適な環境を保全していくことを目的としており、その守備範囲は広いものとなっている。
その取り組み手法は次の4つの手法がある。
1規制的手法
2経済的手法
3手続き的手法
4自主的誘導的手法
このうち、現在では4の自主的誘導的手法が注目され、自治体の知恵と創意工夫を生かすことが最も重視されている。公害防止協定や緑化協定などの自主的な行動を約束するものや、モデル事業社会実験などで社会を誘導する手法である。
社会には環境問題に関心がない人、関心はあるが行動できない人さまざまある。そうした人たちに、環境問題に対して行動する人びととなっていただく「人づくり、人の環づくり」を行うことが、最も重要となっている。
名古屋市では2050年環境都市ビジョン(土・水・緑・風が復活し、あらゆる生命が輝くまち)を策定し、この姿を目指してさまざまな施策を打ち出している。
全景

2.都市における生物多様性保全の取り組み
地球上には、人間だけでなく、動物や植物、昆虫などさまざまな生き物がいて、それらがつながり合いながら生きている。名古屋市では、この繋がり合い、生物多様性を保つことが、重要であることを認識し、
2010年10月に生物多様性条約第10回締約国会議を開催し、名古屋議定書、愛知目標などが採択された。
名古屋市では2050年のビジョンとして「多様な生物と生態系に支えられた豊かな暮らしが持続する」ことを目標に生物多様性2050なごや戦略を策定しており、身近な自然の保全・再生や生活スタイルの転換に努めている。

3.プラスチック問題への対応
藤前干潟クリーン大作戦を行うと毎年大量のペットボトル、プラスチックゴミ回収される。
このプラゴミの中には環境への影響が大きいマイクロプラスチックが多く含まれている。
〇現在、名古屋市で想定しているプラスチック削減指針
① プラスチックの使用を減らす
② プラスチック製品を長く大切に使う
③ プラスチックが循環するように分別し、再生商品を選んで使う
④ プラスチックを代替素材に置き換える

4.SDGsへの取り組み
名古屋市は令和元年、内閣府よりSDGs未来都市に選定された。
「まち」「ひと」の両面からSDGs達成に向けて活動している。
「まちづくりプロジェクト」として錦2丁目をモデル地区になごや環境大学ととともに地域活動に取り組んでいる。
「人づくりプロジェクト」は子供たちへのSDGs達成に向けた取り組みの意識を育むための活動をすすめ、家族への普及を通して、SDGs達成を支える人づくりを推進する。

5.ごみ減量に向けての更なる取り組み
① 「もったいない」=ごみそのものの発生を減らす➡そのために「行動変容」を(捨てるならもらわない)
② 食品ロス削減=食べ残しゼロへ
③ リサイクルの前にリユースを➡所有しない生活スタイル
④ プラゴミの削減➡総合的なプラスチック削減指針の策定
企業NPOと連携し更なる市民の行動変容を促していく。

須網さんのお話を聞いて二つの言葉を学んだ。
サーキュラーエコノミーとバタフライエフェクトである。
これまでの環境行政、ごみ行政は、資源が有限であるとの共通認識の下、大量生産、大量廃棄社会からの脱却を目指してきた。が、時代が変わり、温暖化など地球持続可能性維持が最大の課題になってきた。その.今「資源の価値を可能な限り長く保全・維持し、廃棄物の発生を最小化することで、持続可能で低炭素、かつ競争力のある経済・都市への転換をはかる」(サーキュラーエコノミー)この視点が最重要になってきた。
また、一人ひとりの行動が点から線に、そして面になり持続可能な社会を実現していくこの拡がりことをバタフライエフェクトと言う。
「人づくり人の環づくり」が持続可能な社会を目指す原点であり須網さんはバタフライエフェクトを最後に講義を閉じられた。


私は講演を聞いて、大量消費、大量廃棄社会からの挑戦から、一つ時代が進んだことを実感した。
もう毛嫌いせず、サブスク、メルカリに慣れなくては・・・自分が変わらなくっちゃ!
質問

講義の最後に活発な質疑応答があった。
代表的な質疑を・・・
Q1:名古屋市は環境未来都市の一つに選定されているが、各都市での好事例の情報交換など都市間の交流は?
➡A:各都市の取り組み状況は内閣府のHPにも公開されているし、各都市からの内閣府への報告もある。好事例はこれらによって把握することができる。また名古屋市の好事例は食品業界にあるし、ISOの表彰事例からも知ることができる。
➡A(後日追加)
名古屋市SDGs推進プラットフォームhttps://sdgs-pf.city.nagoya.jp/で、交流会も開催し互いの情報交換も行っている。
Q2:名古屋市の緑被率は減っているのか?
➡A:統計値から見ると減っている。しかし緑被率の統計値の見方は様々であり、ゾーンで判断する見方もある。市民にとって、環境は個別に取り上げると様々だ。
市が設定した環境VISIONは市民共通認識としての将来に引き継いでいく好ましい環境を示している。そこには数字に表れない環境もありそこは、市民の対話で埋めていくことになる。各計画は議論のたたき台としての意味が大きい、

Q3:排出されるゴミ、資源は減っているが、どう判断するのか?
➡上流、下流の数値がハッキリしない。ごみ抜き去りなど見えない行動もあり、増減の判断は難しい。また、生ごみの資源化も過去には取り組んだが定着は難しかった。


次回の講座は
来年1月27日水俣病患者の言葉”スマート”な社会への問い、です。
水俣フォーラム理事長実川悠太さんの講義です。
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