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われらをめぐる海

 

われらをめぐる海

68日(金)事務局にとても嬉しい贈り物がありました。カーソンの著書“われらをめぐる海”の原本なのです。“THE SEA AROUND US   RACHEL L.CARSON”

ビックリしました。豊田市の野間口さんからの贈り物で“古い本ですがお役に立てばいいのですが”とお手紙が添えられていました。

 われらをめぐる海

 “THE SEA AROUND US”は1951年に出版され、海洋生物学者として、文学的センスを生かした最高傑作として大ベストセラーになった本です。
前後の「潮風の下で」「海辺」とあわせてカーソン「海の三部作」といわれています。

 

ここで、カーソンの概略の年譜をまとめておきます。

1907 ペンシルベニア州で生誕

1936 魚類野生生物局採用

1941 ①“潮風の下で_UNDER THE WIND”出版

1951 ②“われらをめぐる海_THE SEA AROUND US”出版

1952 魚類、野生生物局退職

1955 ③“海辺_THE EDGE OF THE SEA”出版

1960 胸部にがん発見

1962 ④“沈黙の春_SILENT SPRING”出版

1963 「環境の汚染」カーソンの遺言と言われるサンフランシスコ講演

1964 56歳で死去

1965 ⑤“センスオブワンダー_THE SENS OF WONDER”出版

 

カーソンは5冊の本を残しました。前半の3冊までは海の本。その後、病を得て、環境汚染と生態系の変化、未来への道などへと焦点は広がりを見せてきています

 

贈呈を受けた“われらをめぐる海”はその焦点の広がりへの大きな「礎」となった作品です。

 

年譜を見ても分かるようにカーソンの若いときは戦争がありました。彼女はその頃は「魚類・野生生物局」の公務員で、海洋軍事作戦における海流の影響についての会議にも出席しています。そうした経験が海の物理的様相を書いた“われらをめぐる海”に生かされました。

この作品の成功により彼女は公務員の職を辞め作家に専念できるようになりました。そして彼女にとっての長年の夢、海辺に立つ別荘をもつことができました。そこで新しい作品、海の生物学的様相をとりあげた“海辺”を書くことができたのです。

 

このように「われらをめぐる海」の成功はその後の“沈黙の春”“センスオブワンダー”へと続く彼女の業績の「礎」となった作品です。

 

 この原本は事務局が管理しています。東海フォーラムの会員のみなさん!あるいは一緒に活動してもいいとお考えのみなさん!に貸し出し可能です。ご希望があれば、メールフォームでご連絡ください。郵送させていただきます。当然ですがくれぐれも大切に扱ってくださいね。


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